Johann Wolfgang von Goethe
 
 
 
幸運は だれに一ばん美しいしゅろの枝をさしのべるだろうか
喜んで事をなし なした事を喜ぶ人に

<引用図書> アルプスの少女ハイジとともに(彌生書房)
 
スピリ71歳のとき、看護学校の記念帳にサインしたゲーテ(1749〜1832)の言葉だそうです。画像は、同書より引用のスピリによる筆跡。著者の高橋健二氏は、スピリの人生は、喜んで事をなし なした事を喜ぶものだったのではと書いておられました。ハイジに表れているような気がします。小さな自分にできることを、おじいさんや友人たちのために喜んで行なったハイジでした。
 
Heidis Lehr- und Wanderjahre
 
スピリは、ゲーテの作品に深く傾倒していたということです。ハイジの1880年初版本の題名は、Heidis Lehr- und Wanderjahre 「ハイジの修業時代と遍歴時代」で、ゲーテの Wilhelm Meisters Lehrjahre「ウィルヘルム・マイスターの修業時代」と Wilhelm Meisters Wanderjahre「ウィルヘルム・マイスターの遍歴時代」を合わせたような名前になっています。翌年、続編の Heidi kann brauchen, was es gelernt hat.「ハイジは習ったことを使うことができる」が出版され、後に一冊で出版されるようになりました。 
 
<参考図書・サイト> アルプスの少女ハイジとともに(彌生書房)・Projekt Gutenberg
 
Lebensregel
 

気持ちよい生活を作ろうと思ったら 済んだことにくよくよせぬこと
めったなことに腹を立てぬこと いつも現在を楽しむこと 
とりわけ 人を憎まぬこと 未来を神にまかせること

<引用図書・参考サイト> アルプスの少女ハイジとともに(彌生書房)・アルプスの少女ハイジ(角川文庫)・名言集

 

ゲーテの「処世のおきて」です。著者の高橋氏は、スピリやスピリの作品に登場する人物の生き方に当てはまるのではと書いておられました。ハイジにも当てはまると思います。クララがアルムを訪れた夜、星を見て歓声をあげているクララに、ハイジは、神さまは何でもよい方向へ導かれるのを、星たちは喜んで見ていて、目で合図しながら、わたしたちにも楽しくしていましょうと言っているのだと言いました。ハイジは、クララの胸の中にある何かに気づいていたのでしょうか。「主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。(フィリピの信徒への手紙4:4 使徒パウロの言葉)」を思い出します。チューリッヒ中央墓地にあるスピリのお墓には、主よ われ今なにをか俟(ま)たん わが望みは汝(なれ)にあり (詩編39:8)」と刻まれているそうです。

 
格言集より
 
人間は社会の中でものを教わることができよう 
しかし霊感を受けるのはただ孤独においてのみである 
 
<引用サイト> ゲーテ格言集
 

「ハイジ」には、社会とのつながりの大切さが描かれていながら、孤独もたくさん描かれています。登場人物の癒しは、大勢といるときに訪れるのではなく、そばにハイジはいても、独りでいるときに訪れていることが興味深いです。

 
Heidenröslein
 
「わらべ〜は見〜たり、野〜中のば〜ら♪」と 、アニメの中で歌われている 「野ばら」は、ゲーテの詩にウェルナー(1800〜1833)が作曲したものです。同じ詩をシューベルト(17971828)も歌曲にしています。ばらは、スピリが愛した花だということですが、もしかすると、ゲーテからも影響を受けていたかも知れません。。ゲーテは、ワイマールで自らばらを育て、「私はバラの花を愛する。バラは自然からの一番すばらしい贈り物だから。」と、秘書に語っていたということです。
 
ところでこの詩、原題は、「Heidenröslein (荒野の小バラ)」なんですね。 
 
Sah ein Knab' ein Röslein stehn,
Röslein auf der Heiden;
 
わらべは見つけた、小バラの咲くを
荒野の小バラ。
 
<参考・引用サイト 図書> ばらの来た道野ばら-ウェルナー・シューベルト歌曲集(全音楽譜出版社/小堀桂一郎対訳)・野バラ
 
♪ このページに流れているのは、ウェルナー作曲、「野ばら」です。
 
 
 
 
MIDI
 
2007.11.13. up
2006. 6. 7. up