第4展示室.

No.2OからTR-134への進化(?)

Copyright(C) 2004 Hyper-Boo All Right Reserved.

注意:
当ホームページに掲載されている文章の無断転載・無断直接引用は禁止しております。もし、文章を参考にして利用するさいは、当ホームページの記事である旨を必ず明記してください。全ての画像についても無許可での持ち出し・改変・利用は禁止しております。

 No.2O(オーと読む)(BBS/Commercial Bronze Club 管理人さまからのご教示)とTR-134とは、一見、とても似ているような印象をもつ。販売時期は明らかではないが、2Oの方が古くから発売されていたのであろう。製造番号から推定される年代が、重なるものを小生はまだ実見したことがないからである。
 さて、ここではこのそっくりさんの2機種の形質?(パーツ)の相違点や新旧について、比較する。さらに、別系統のNikkanの機種の形質の諸様相から、それら2機種間をめぐる新旧関係や系統関係をフレームアップさせてみることにする。

 

写真(上):全体(上:No.2O #667080X(1966年製?);
下:TR-134 #81205X(1968年製?));
写真(下):No.2Oのケースのロゴ
2つの機種はぱっと見そっくり
ベル彫刻(No.2O)
No.2よりもそのモチーフが単純であるが、134(#81)よりも複雑である。
上:No.2OのABS樹脂?製の
ハードケース
中:同上を開けてみたところ
下:付属マウスピース TR.1 7D

カワグチタカアキ様からのご教示:写真のものは、ケースの素材・色やネーム部分は同じですが、ベルの部分の形にすこし膨らんでいて、インペリアルのものより一回り小さい(薄い)、もの入れのないタイプではないでしょうか。こちらは極短期間のみカレッジモデル以下用のケースとして出ていたものだと思います。もちろんNo.2O用ではないと思います(時代が違いすぎるので)。
 カレッジモデルのケースはその後初代ヤマハインペリアルのケースに似た箱形の焦げ茶色の艶消しビニル張りのものに変わりましたが。それには斜体文字でNikkanとありました
BBS/Commecial Bronze Club)。
No.2O TR-134
レシーバー部の形状:マウスパイプとの接続部が、2Oにはスロープがあるが、134は急激な段となっている。No.3と2Oは同様。
バルブケーシングの上部の形状:2Oには段があるのに対し、134は直線的で段がない。
バルブケーシングの形状:2Oは、No.2,3と同様の形状である。

【a:上のピース】
2O:b部分から上に向って徐々に膨隆し、ケース体部から徐々に細くなることで、丸みを帯びた印象を与える。
134:ケース体部は、b部分からほとんど太くならないので、角張った印象を与える。

【b:接続中間部】
2O:刻み目にむかってなだらかに細くなる。
134:浅い刻み目になっており、スロープはない。
参考に331(Imperiale):上のピースの最下部が刻み目に向ってスロープとなる。刻み目は相対的に深い。

【c:接続帯部】
2O:No.2や3と同様の形状である。帯部の上に段がある。その段が帯部に向ってスロープになっており、その最深部が刻み目を形成する。最も膨らんだところが、真ん中よりもやや下方に位置するため、光のあたり方によっては、稜線のように見える。帯部の下の部分は、刻み目にはならず僅かに細くなりながら、バルブケースの下のピースに接続する。
134:上部・下部とも刻み目が相対的に浅く太く見える。
また、下のピースがやや細いので、なだらかに膨らんで見える。

*ここで注目したいのは、バルブケーシングの形状変化の傾向として、331における接続中間部最下部のスロープが、2Oにおける接続帯部の上の段にあるスロープに対応すると考えると面白い。

下のピースは 2O・134ともに上のピースよりも細い。

134の観察項目および記述については、以下を参照した
(TR-134/Commercial Bronze Club)

バルブ間支柱の形状:両者はよく似ているが、2Oの方がその溝が浅い。
フックの形状:両者ともよく似ており、同じデザインと考えられるが134の方が下部が薄く、全体的にシャープである。フック接続部は、2Oの方がわずかに、マウスピースから遠い。
第1スライドのカニ目の形状:2OはNo.2や3のように涙型の板に半円形のものがつく。一方、134はTR-331(Imperiale)と同様。
第2スライドのカニ目の形状:2OはNo.2や3のように涙型の板に半円形のものがつく。一方、134はTR-331(Imperiale)と同様。
第3スライドのカニ目の形状:2OはNo.2や3のように涙型の板に半円形のものがつく。一方、134はTR-331(Imperiale)と同様。
ピストン管の下(低)部の形状(天地逆):2Oのほうが、134よりも底が深い、さらに底の最深部外輪に目立つ溝がある。

概要

比較

暫定的であるが、観察結果と考察をまとめると以下のようになる。

1. 両機種にはモデルチェンジで以前の上位機種であるNo.3からの下りていくパーツが多くある(ピストンボタン・マウスパイプのフック・レシーバー・バルブケーシングのキャップなど)。また、134のバルブ間支柱は#66年型 Imperiale に近い形状を示す。
2 やはり、No.2Oの方が、古い形質?を多く持っている(カニ目・バルブケーシングの形状が少し古い機種であるNo.2や3と同様であること、ベルの彫刻が複雑なことなど)。ゆえに、No.2Oのほうが、TR134よりも古い機種であることがいえる。
3. 一方、TR-134には新しい形質?認められる(TR-331と同様のカニ目、単純化したバルブケーシング、マウスパイプのフック・レシーバーなどはデザインは同様であるがややシャープなつくりになること、浅いピストンケースの底部、ベル彫刻の単純化や消失など)。ゆえに、TR-134のほうが、No.2Oよりも新しい機種であることがいえる。
4. 先にあげた形質群以外については、現在のところ、見た目どおりNo.2OとTR-134には形質・設計ともに共通点が多い。
したがって、同一系統と考えてよかろう。したがって、TR-134は、Imperiale系統であるTR-2,3シリーズ(Commercial Bronze Club 管理人とらら氏の説 ニッカンとヤマハ/CBC 参照)が出来たことにより、格下げされたNo.2の系統(シリーズ)の最後の機種と考えられる。