1.ダイエットに失敗する理由
リバウンドする理由
当院に来院される方のほとんどが、何らかのダイエットに挑戦したことがあるようです。当然のごとく、減量後に急激に体重が増加する「リバウンド」を経験されている方がほとんどです。なぜリバウンドしてしまうのでしょうか。答えはとても簡単なのです。そういう方は脂肪を減らしたのではありません!やつれたのです!!リバウンドを起こしてしまう体の状態は決して健康とは言えません。当たり前ですよね。健康だったら急激に体重が増えるわけありませんから。結論を言います。リバウンドをしてしまう体は病的な状態です。

ダイエットはそもそも体重を落とすためのものではありません。食事療法で健康になり、その結果余分な脂肪が落ちていくのです。体重が落ちることは結果であり、目的としてはふさわしくありません。とはいえ、正しい方法でダイエットをした場合、体重の減少はすなわち脂肪の減少ですから指標として大きな意味を持ちます。

覚えてください!栄養不良になると必ずリバウンドします。人間の体は飢餓(栄養不良)状態になると、エネルギーを脂肪に置き換えて貯蓄を始めるからです。「食べない=やせる」は間違いです。「食べない=やつれる」が正しいのです。

運動してもやせない理由
やせるために運動をしている方も多いと思います。正しく運動するとやせるのは紛れもない事実です。でも間違った知識で運動した場合、残念ながら努力は酬われないでしょう。脂肪が燃焼しはじめるのは、有酸素運動を始めてから20分くらい経ってからだという事は有名な話です。ここでは別の観点で運動でやせる難しさを書きます。

マラソンで脂肪を1kg落とそうとした場合、どれくらい走ったらよいと思いますか?単純な計算ですが、実は42.195kmを3回走らなければならないのです!3回ですよ!1回でも普通の人は無理ですよね(^_^;)ですから、有酸素運動で脂肪が燃焼するのは事実ですが、期待するほどの効果はありません。確かに、走った後、体重計に乗ると体重が減っています。でも、これは単純に流した汗の分だけ下がっただけのこと。

もちろん、運動はやせるために大切です。汗を流すためではなく、筋肉の量を増やす意味でとても重要なのです。筋肉が増えると「基礎代謝量」というものが上がり、寝ていても消費されるカロリーが増えます。

当たり前の話ですが、栄養失調の状態では筋肉は増えません。逆に減ってしまうことだってあります。そんな状態で運動をしたら返ってマイナスです。覚えてください。運動で効果が出せるのは必要な栄養素が満ち足りている状態の時のみです。

続けられない理由
やせる方法はたくさんあります。健康にやせられる方法ならどんなダイエットでもいいと思います。余所の方法を否定するつもりは全くありません。雑誌やインターネットを見ていると様々な情報が飛び交っていますね。その中でよいと思った方法を選んで始めるわけですが、続かない人が必ず出てきます。そこで、考えられる理由をまとめてみました。

 1.ダイエット法に半信半疑
 2.仲間がいない
 3.飽きる
 4.難しい
 5.努力の成果がすぐに出てこない
 6.楽しくない
 7.目的と目標があいまい
 8.高額な費用がかかる or 費用が全くかからない

この他にもあると思うのですが、私が思いつくのはこんなところです。ダイエットは継続が命ですから、続けられるものでなければ意味がありませんね。ダイエット法を選ぶ時は絶対に続けられるものを選んでください。そして何より大切なのは、やせるために必要な最低限の知識をきちんと身につけておくことです。どんなダイエット法でも「やせる理屈」は一緒ですから。
2.ダイエットに成功する理由
ダイエットに必要な条件
失敗する理由から成功するために必要な条件がわかります。

 1.ダイエット法に確信がもてる
 2.仲間(相談相手)がいる
 3.飽きない
 4.簡単
 5.努力の成果がすぐに出る
 6.楽しい
 7.目的と目標が明確
 8.適度な費用

失敗する理由でも書きましたが、ダイエット法は「タダ」でも難しいのです。どんなに優れた方法でもタダではモチベーションが高まりませんね。ですから適度に費用がかからないと継続できないのも事実だと思います。

当たり前の話
成功するために必要なのは「<摂取カロリー>−<消費カロリー>」をマイナスの状態に維持すること。たったこれだけです。当たり前といえば当たり前すぎる話ですね。ポイントはその状態をいかに続けていくかだと思います。少ない努力で成功できる方法がよいです。でも、まったく努力するつもりのない人はダイエットしようなんて思わないでください。初めから無理とわかっていますから。

努力が最大限に酬われる方法がベスト
なのです。もし、アドバイザーを求める場合も医学や栄養学の知識がある方にしてください。見分けるには専門的なことをどんどん質問しちゃいましょう。答えられない場合はニセモノです。

ここまで読んで、「どこか科学なのよ!」なんて怒っている方がいるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。どんな方法でもやせるメカニズムは共通です。ですから後でゆっくり説明しようと思っています。大切なのは、「成功に導く方法を選ぶための知識」です。方法さえ選んでしまえば、ムズカシイ話は専門家に任せてしまえばよいのです。

3.現代型栄養失調になる理由
食産業の発展
経済の発展に伴って食文化も大きく変わりました。現在、私たちが口にしている食べ物のほとんどが食産業と深い関係にあります。宅配ピザ、コンビニ弁当、ファミレス、惣菜屋さんなどがそうです。また、スーパーで売られている商品の多くが加工された商品ですよね。巨大化した産業では、各企業が「利益」を生まなければなりません。その為に様々な「効率化」が図られます。「産業」で扱われる「食材」は「食べさせる」為の食材であり、かつ「利益」を生み出す為のものでなければならないからです。

この産業の必然的流れは市場に様々な「食べさせる」為の食材が並ぶことになります。結果としてどうでしょう?ここには「加工食品」「保存食品」「冷凍食品」「レトルト食品」「インスタント食品」といった便利な食材が並びます。

利益を生まなければならない食産業で流通する食材は「栄養を摂る」という目的を無視した商材が多く生まれてしまう
ものなのです。

この現実は先進国の食文化ですから受け入れて、私たちは自らの智慧で対処していくしかありません。与えられた食品だけ食べていたのでは現代型栄養失調になってしまいます。その結果、肥満になりやすいのです。生活習慣病もこの現代型栄養失調の結果と言えるでしょう。

食産業が発展すればダイエット産業も発展してしまう。なんだか悲しいような現実ですが受け入れるしかありません(・_・、)

野菜そのものの栄養が・・・
仮に、きちんと野菜を買っても、ビタミンが減っている、ミネラルが減っているという衝撃的な現実にも現代人はさらされています。北海道中央農業試験場の調べでは、45年前には、ほうれん草100gの中には100mgのビタミンCが含まれいたのが、20年前には65mg、5年前には既に8mgしか含まれなくなってしまっているとうい事が解っています。40年でビタミンCの量が1/12に減ってしまったわけです。現在40歳以上の方なら子供の頃の野菜の臭いと今の野菜の臭いが比較できるかもしれません。当時のピーマンはもっともっとピーマンの臭いがしていたのではないでしょうか。

カロリーだけは減っていない
栄養素の失われた私たちの食生活でもカロリーだけはたっぷり含まれています。失われているのは、ビタミン・ミネラル・食物繊維・・・(微量栄養素)。現代の日本は、栄養=カロリーという時代ではありませんよね。三大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質)が不足していた時代は終わり、現代に生きる私たちには、飽食の文化があり、微量栄養素が不足する「現代型栄養失調」というものに悩まされているのです。これはカロリーと微量栄養素とのバランスが明らかに狂っていることを意味します。

見えない肥満
私たちはこのような環境の中で生活してるのですから、肥満になりやすいのは当たり前です。仕方ないのです。あなたは悪くありませんし、私も悪くありません。普通にしていれば肥満になってしまうような環境の中で生活しているのです。

深刻なのは、内臓に脂肪が蓄積している場合です。いわゆる隠れ肥満ですが、見た目がスリムなだけに本人が肥満を自覚できないのです・・・。最近では体脂肪計が安く手に入るようになりましたので、持っていない方は購入をおすすめします。繰り返しになりますが、ダイエットで一番大切なのは体脂肪率を減らすことです。体重の減少はその結果です。このことは絶対に忘れないでくださいね。

生命の鎖
46の必須栄養素というものがあります。この必須栄養素は体内で合成できないものです。つまり、常に食事で補い続けなければならない栄養素のことです。この中のどれか一つでも足りなければ、他の栄養素も働かなくなってしまいます。これはとても重要なことです。各栄養素は協調して働いているのです。とういより、協調しないと働けないのです!アメリカの栄養学の権威ロジャー・ウイリアム博士は、この原理を「生命の鎖」と呼びました。

生命の鎖からわかること
栄養素は協調して働いていることが理解できれば、単独の栄養素を摂っても全く意味がないということがわかりますよね。たとえば、ビタミンCのみのサプリメントを摂ったとします。こういう摂り方に意味があるとすれば、ビタミンCのみが不足している場合のみです。考えてみてください。ビタミンCだけが不足なんてことあると思いますか?ありえまえんね。栄養素は単独で不足することは日常考えられません。ですから、単独の栄養素を摂っても気休め以上のものは期待できないのです。ところが、そういう商品がバカ売れしています。それも事実です。

なぜ、売れるのでしょうか。それは買う側に選ぶ知識がないからです。イメージだけでサプリメントを選ぶ方がとても多いように思います。だから企業もイメージで売り込む。サプリメントは気休めと割り切っている方には、これ以上お伝えすることは何もありません。しかし、本来栄養素は気休めでも何でもありません。私たちにとって栄養素は必要なのです。嗜好品ではありまえせんね。紛れもない必需品なのです!
4.脂肪が必要な理由
脂肪は何のためにあるの?
ダイエットの場合、脂肪は天敵ですが、本来体が必要だから脂肪を蓄えているのです。衝撃や寒さから守ったりする働きと同時に、エネルギーを蓄えるという役割を担っています。エネルギーとは糖のことです。糖がなくなったら心臓は止まります。他の栄養素が多少不足しようが、病気になるだけで突然心臓は止まったりしません。しかし、糖の不足は最も深刻です。無くなれば、すぐさま生命活動が停止します。とは言っても、遭難でもしない限り現代人が糖の不足で困ることはありません。

肥満は過剰なエネルギー貯蔵状態と言い換えてもよいと思います。私たちの体はどんな時、エネルギーを貯蓄するのでしょうか。「そりゃあ、食べ過ぎた時に決まっているでしょう」と言われそうです。確かにその通りです。でも、それだけではありません。既に書いたように、現代人の食生活ではビタミンやミネラルが不足しています。そうするとエネルギーになる糖質や脂質が相対的に過剰になるのです。この余ったエネルギーが貯蓄に回されてしまうのです。

“気が”付かないけど“飢餓”状態
エネルギーを脂肪として貯蓄するのは当然のように緊急事態に備えるためです。食べ物が途絶えた時、次の食べ物が口に入るまでの時間稼ぎです。私たちの体は飢餓状態になるとエネルギーを貯蓄しようとします。糖質や脂質が十分入ってきても、アミノ酸、ビタミン、ミネラルが不足していれば立派な栄養不足です。このような状態では糖質や脂質が効率よく代謝されません。代謝レベルが低ければ、体は飢餓状態と判断し、貯蓄をしエネルギーを蓄えようとします。

話をまとめれば、現代人はお腹が空いていないのに飢餓状態になりやすいのです。つまり、頼みもしないのに脂肪を蓄えて緊急事態に備えているのです。ありがた迷惑なことが起きています。

食べてやせる!
一般的にはやせようとする時、食事の量を減らしますよね。でも、思うように結果が得られません。もうなぜだかお解りですね。そうです、ビタミンやミネラルが不足してしまうために、体は返って脂肪を蓄えようとしてるからです。ブレーキとアクセルを一緒に踏んでいるような状態です。食事量を減らして体重が落ちたとしても、それはやつれである場合がほとんどだと思います。だからリバウンドしてしまうんですね。

「食べない」ことは体重を落とす目的では、ある程度の意味を持ちますが、「脂肪を落とす&健康になる」ためにはマイナスとなります。ダイエットに必要な努力は、食べるのを無理に我慢することではなく、栄養素に満ちた食事を用意することです。
5.満腹中枢を刺激しよう!
満腹のメカニズム 
脳の視床下部と呼ばれる部分には満腹中枢というものがあります。その名の通り、満腹になったことを知らせてくれる中枢です。満腹中枢は、糖分が吸収されて血糖値(血液中のブドウ糖の量)が上がったり、脂肪やタンパク質の刺激十二指腸からホルモンが出てきたり、食べ物により胃の壁がふくれたり、などのさまざまな情報を受け取り満腹したといういう情報を大脳に送ります。この満腹中枢と上手につき合うことにダイエットのヒントがあります。

 この満腹中枢は食べ始めてからすぐに働くわけではありません。だいたい、食事を始めてから20〜30分後に「おなかいっぱい」という情報を大脳に送るのです。

やせたい人はゆっくり食べましょう
食べるペースが早い人は、満腹中枢が満腹と感じるまでに食べ物を次から次へと胃の中に放り込むことになります。こういう食べ方は、満腹感を無視した食べ方となってしまいます。つまり、カロリー過多になり太りやすいのです。

ですから、やせようと思ったら、ゆっくり食べてください。食事の時間は最低でも20分以上ほしいところです。コツはよく噛んで食べることです。たったこれだけのことで、同じ量で満足するようになります。しかし、早食いは習慣ですから、すぐに改善できるとは限りません。タイマーを利用するなどの工夫をするとよいと思います。鳴るまで食べているのです!
6.停滞期が起こる理由
努力が報われない日々
ダイエットを始めてから数週間すると、それまで減り続けていた体重が突然減らなくなることがあります。この減少を停滞期と呼びます。生理学を知っている者にとっては当たり前の現象ですから、平然としていられます。ところが、ダイエットをしている本人にとっては、努力が酬われない時期なのですから、とても辛い時期と言えるでしょうね。停滞期の起こる理由をきちんと理解すれば、冷静に受け入れられるようになります。

省エネ生活始めました
食事の量を減らして摂取するカロリーを減らすと、体は体脂肪を燃やしてエネルギーに変えるので、体重は素直に減っていきます。ところが、2〜3週間目にくらいに減量のスピードがガクンと落ちてきます。なぜ、このような現象が起こるかと言いますと、体が「飢餓状態」と認識しているからです。突然、胃袋に入る量が減るわけですから、生命の本能として、危機感を感じるわけです。そうすると、体はエネルギーの節約を始めます。その結果、基礎代謝量(何にもしない間も使われているエネルギー)が減ります。ダイエットにとってはおせっかいな働きですが、生命活動を維持するための優れた機能なのです。基礎代謝量が減ると、減らしたカロリーでもやりくりができるわけですから、脂肪を燃焼させる必要がないわけです。これが、停滞期の正体です。

待つだけの日々
停滞期はじっと我慢して1〜2週間も待っていれば終了し、再び脂肪が燃焼されて体重が減っていきます。省エネ週間が終わってしまうのです。体が基礎代謝量を下げたくらいではカロリーを補いきれないと作戦を改め、再び脂肪を燃やしてエネルギーを作り出すのです。停滞期を抜け出せない場合は、栄養失調になっている可能性があります。長い間続くと、骨や筋肉がやせ細っていきますので注意が必要です。

 じっと待っていれば過ぎていく停滞期ですが、できるなら、ない方がいいですね。当院では、この停滞期をすばやく通過する方法を実践しています。ポイントは微量栄養素とアミノ酸です。脂肪の燃焼に不可欠な微量栄養素と、体の材料となるアミノ酸が十分に摂ると、体は飢餓状態と判断しにくいので、停滞期をすばやく通過することができます。
7.体重を測る人ほどやせられる!?
体重計に乗るのが怖い人
体重を計れば計るほど、体重は少なくなっていきます。嘘かと思うでしょうが、本当の話です。当院の患者さんでも、「体重計に乗るのが怖い」と言って、体重を計りたがらない方の体重は落ちにくいです。

体重計に乗らないと、次のような悪循環が起こることが考えられます。

  怖いから計らない
     ↓
  増えても気付かない
     ↓
  太っているのを見たくない
     ↓
  事実を黙認
     ↓
  体重増加


うなずいていただけるのではないでしょうか。こういう人、やせるどころか太ります。

体重計に乗るのが好きな人
毎日体重計に乗る習慣が身に付いた人は、やせる切符を手に入れたことになります。

毎日乗ると、次のようなことが期待できます。これも当たり前の話かもしれませんね。

  ダイエットの結果がわかる
     ↓
  努力が数字になる
     ↓
  自信がつく
     ↓
  真剣に取り組む
     ↓
  さらに減量
     ↓
  体重計に乗りたい!


体重計の乗るというのは、ダイエットを楽しく継続させるためにとても重要です。そのために、初めの第一歩で自信をつけることがカギとなるでしょう。方法さえ間違っていなければ、間違いなくすぐに結果が現れます。 一日に何度も体重計に乗ると、1〜2kgは変動していることに気が付くはずです。体内の水分量や排泄物などで体重は簡単に変化してしまうものです。ちなみに朝が一番低く、夕食後が一番高くなるのが通常です。

一日に何回計ってもよいのですが、そういった変動に惑わされないために、当院では朝起きてトイレに行った後に体重計に乗ることをお勧めしています。このタイミングで計ると、誤差が少ないので毎日の体重の変化が鮮明にわかります。すぐ近くにグラフを用意して日々の変化が視覚的にわかるようにしておくと、さらに効果的かと思います。
スリムな貴女 素敵な未来が待ってます。

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