:憲法問題ニュース
| 6月7日 | 特集 最高裁が卒業式での教員に対する国歌の起立斉唱命令に合憲判断 5月30日、平成16年3月の都立高の卒業式で起立せず東京都教育委員会から戒告処分を受けた元教員の起こした訴訟に対する最高裁判断がだされました。起立斉唱命令を巡っては、ほかにも全国で元教職員ら延べ約960人が31件の裁判を係争中で、他の判決への影響も大きいと考えられるため、本号で関係情報を整理しました。 最高裁(須藤正彦裁判長)の判決内容 ○「個人の歴史観や世界観を否定しない。特定の思想の強制や禁止、告白の強要ともいえず、思想、良心を直ちに制約するものとは認められない」 ○ただ、起立斉唱は、国旗・国歌に「敬意を表明する要素を含む」ため「間接的な制約になる」 ○命令の正当性を認めるかいなかの判断基準は、制約の度合いと命令の目的や内容などを比較し、命令に必要性や合理性が認められれば「制約は許容される」 ○卒業式などでの国歌斉唱の起立は「慣例上の儀礼的な所作」 ○「教育上、重要な節目となる行事では秩序を確保して円滑な進行を図るべきだ」 ○「全体の奉仕者」である公立学校の教職員は「法令や職務上の命令に従わなければならない立場にある」 最高裁の判決への各方面の反響 ○枝野幸男官房長官 「司法部における終局の裁判だ。憲法判断権を持っている機関の判断なので、(教育関係者は)内容をしっかりと精査して、重く受け止めるべきだ」 ○橋下徹大阪府知事 「入学式や卒業式で起立を求めるのは憲法違反にあたらないというきちっとした判断を最高裁が出した」 「判決が出たことで条例までは必要ないのではという有権者に対し、維新は条例の必要性を丁寧に説明しなければならない」 |
| 5月27日 | 民主党憲法調査会が来年3月までに憲法提言とりまとめ方針 民主党が5月27日、憲法調査会(会長・前原誠司前外相)の役員会を国会内で開き、約4年ぶりに活動を再開した。顧問に藤井裕久首相補佐官と輿石東参院議員会長、副会長に山岡賢次副代表が就任。来週に総会を開いて正式に始動することを決めた。前原氏はあいさつで来年3月を目標に憲法改正案を取りまとめる意向を表明し、「与党として憲法の考え方をまとめるのは重い仕事だ。新たに国の根幹である憲法を作り上げる気持ちで議論したい」と述べた。 |
| 5月11日 | 特集 国会における憲法問題の新たな動き 情報1 参議院で5月13日にも憲法審査会規程がされる予定 情報3 新憲法制定議員同盟が非常条項なき現憲法を批判 |
| 4月28日 | 特集 何故、菅政権は初動に失敗したのか 今回の大震災における菅政権への批判の一因は、初動に失敗して後手後手に対策がなってしまったことあります。初動で「災害緊急事態宣言」を何故できなかったかについて関係情報を整理しました。 産経・榊原記者の指摘 「非常事態規定なく危機対応に障害 現憲法の“欠陥”浮き彫り」(産経4月17日記事より抜粋) 小滝晃・国交省参事官答弁(平成23年3月22日・参議院予算委員会) |
| 4月16日 | 特集 大震災中もかわらぬ中国の脅威 大震災には多くの国々から支援の手が差し伸べられていますが、一方で、自衛隊や海上保安庁が救援活動に傾注する一方で、中国の尖閣諸島および周辺海域に対する脅威は強まっています。 ○震災後、3度にわたって海自艦に対して中国海洋局ヘリコプターが異常接近 東日本大震災後、中国の国家海洋局(日本の海上保安庁に相当)所属ヘリが、海自艦艇に3月26日、4月1日 の2度にわたって接近。通常のパトロール行為であると主張した。 ○中国の海軍力強化の脅威−海上権益保護の方針 @中国の訓練用空母が今夏にも航海か? ウィラード米太平洋軍司令官が4月12日の上院軍事委員会で、中国が早ければ今夏にも空母の試験航海 を開始するとの見解を示した。中国がウクライナから購入した空母「ワリャーグ」の修復作業が終わったこ とを意味している。 A中国元高官が3〜5年後に国産空母保有発言 香港の中国系日刊紙・香港商報が4月9日、元中国軍総参謀部の徐光裕氏元少将による、中国の国産空 母が完成するのは3〜5年後になるとの見通しを紹介。 B中国国防白書が海上権益保護の方針を明示 中国政府が国防白書「2010年の中国の国防」で、従来の「領土、領海、領空の防衛」のほかに、「海洋権 益の保護」の戦略目標を掲げ、海軍力を強化する方針を打ち出す(3月31日) |
| 4月11日 | 特集 東日本大震災の救援体制 大震災から一か月がたちましたが、いまだに福島第一原発問題が継続中であるなど、被災の全容がみえない状態です。そこで本号では全体像の一つとして公的救助機関の取り組みについて整理しました。 ○被害の現状−警察庁発表4月10日19時現在 @死者 13013名 A行方不明 14608名 B避難所 2364箇所 C避難者 15115名 ○被災者支援にあたっている公的機関※米軍含む @自衛隊(4月10日現在) 人 員: 約106,350名(陸災部隊:約70,000名、海災部隊:約14,300名、空災部隊:約21,600名、 原子力災派部隊:約450名) 航空機: 499機(回転翼209機、固定翼290機) 艦 船: 49隻 A海上保安庁(4月10日現在) 艦 船:54隻(巡視船39隻、巡視艇9隻、航路標識測定船1隻、測量船5隻) 航空機:19機(固定翼機2機、回転翼機17機) 特殊救難隊:6名 機動救難士:6名 機動防除隊:4名 B警察の派遣規模(3月28日発表) 被災地県警察合計約3県8,000人と全国からの派遣部隊合計3,000人合計1万1,000人体制 C消防庁(4月5日) 秋田・青森・大阪・東京・京都・北海道・兵庫・富山・広島・愛知・千葉・神戸・埼玉・岡山・新潟・山形・ 栃木・静岡各県の消防隊及び航空隊 Dアメリカ軍・トモダチ作戦(最大時) 人 員:陸,海,空,海兵隊4軍約1万8000人 航空機:140機 艦 船:空母ロナルド・レーガンほか20隻 その他:米軍核専門部隊150名 |
| 3月08日 | 特集 国旗国歌通達訴訟・東京高裁判決 いま卒入学シーズンですが、これに関連して注目すべき判決が東京高裁で1月28日に出されましたので、本号ではこの高裁判決を紹介します。 ○国旗国歌通達訴訟とは 入学式や卒業式で国旗に向かっての起立や国歌斉唱を求めた東京都教育委員会の「通達」や「校長の 命令」は、思想と良心の自由を定めた憲法に違反するなどとして、都立高校などの教職員ら395人が都教 委などを訴えた訴訟。平成18年9月の一審の東京地裁判決では原告教師側が勝訴していた。平成23年 1月28日の東京高裁判決は、1審東京地裁判決を取り消し、教職員側の請求を棄却した。 ○東京都教育委員会通達(平成18年3月13日) 「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導について」 東京都教育委員会は、「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」(平 成15年10月23日付15教指企第569号)により、各学校が入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌 斉唱を適正に実施するように通達した。また、「入学式・卒業式の適正な実施について(通知)」(平成 16年3月11日付15教指高第525号)により、生徒に対する不適正な指導を行わないこと等を校長が教職 員に指導するよう通知した。しかし、今般、一部の都立高等学校定時制課程卒業式において、国歌斉唱 時に学級の生徒の大半が起立しないという事態が発生した。ついては、上記通達及び通知の趣旨をなお 一層徹底するとともに、校長は自らの権限と責任において、学習指導要領に基づき適正に児童・生徒を 指導することを、教職員に徹底するよう通達する。 ○東京高裁判決の内容(諸報道から抜粋) 「(通達は)式典での国旗掲揚、国歌斉唱を指導すると定めた学習指導要領に基づいている。一方的な 観念を子供に植え付ける教育を強制するものではない」 「全国の公立高では国旗掲揚、国歌斉唱が以前から広く実施されている。起立して斉唱しても、特定の思 想を外部に表明するとは言えない」 「通達は教育基本法が禁じた『不当な支配』に当たらず、憲法にも反しない」 「君が代が国歌であることは、国旗国歌法制定前から国民の法的確信が成立し、慣習法になっていた」 「思想・良心の核心部分を直接否定するような外部的行為を強制することは、その思想・良心の核心部 分を否定することにほかならないから、憲法19条が保障する思想・良心の自由の侵害が問題になる。し かし、仮にその判断基準を主観的な理由に求めるならば、法による義務の否定になりかねず社会の秩 序は保持できないから、その判断基準は客観的な理由に求められなければならない。......日の丸や君が 代は国民主権、平和主義に反し天皇という特定個人又は国家神道の象徴を賛美するものであるという考 え方が誤りである旨の発言等を強制するなど直接的にその歴史観等と不可分に結びつくものということ はできない」 |
| 2月16日 | 中国海軍少将が尖閣問題の平和的解決の可能性を否定 中国人民解放軍海軍の張召忠少将が日本がロシア、韓国、中国との間に領土問題を抱えていることにつ いて「平和的解決の可能性はない」と述べた。 「どの争いも平和的解決の可能性がゼロなことだ。...釣魚島は中国固有の領土であり、歴史的にみても中 国のものである。第二次世界大戦前に日本が書いた地図をみても、釣魚島が日本の領土であるとの記載は ない。そして、琉球諸島も日本の領土ではないことが分かる。したがって、釣魚島は中国の領土なのだ。 1972年、アメリカが琉球諸島を日本に返還した際に、釣魚島まで一緒に日本に返還した。このときから、釣 魚島は日本のものとしてみられるようになった」 |