シンテツ

カワキタ41型シンテツ



 シンテツは<第192工廠>に属する機械生物である。やや甲殻類に似た外装構造をもつ。PCのトモガミとできるのは陸戦用の小型戦車タイプの種で、小型高機動、重装甲高出力型など、幾つかの派生型がある。

 そしてPC(ゲキ)であるが、ふつうの人間が乗るわけではない。金属組織で構成されたロボット人形である。PCとなるのはこれである。もっとも、身体能力や外見は、ふつうの三龍帝国人(地球人系)と変わらない。

 かつてアマミツヨの文明を根こそぎ滅ぼしたナノマシン災害<赤の嵐>は、とくに機械類を攻撃、分解する性質をもっていた。このため、シンテツは、赤の嵐に対応するため、ヒトの組織とシンテツ騎体を融合させた特別な「種」の創造に励んだ。PCとトモガミとなるのは、厳密にはこの例外的なシンテツである。

 第192工廠は、三龍帝国から輸入された精子と卵子を培養タンクのなかで大量に育てている。そこで発育した脳を、シンテツの車体に移植し、制御装置とすることで、<赤の嵐>に対する高い抗堪性と、三龍帝国などとの高度な連携が期待できるといわれる。(だから実は、PCの脳は、戦車内部に搭載されているのだ)

 まあ、かようなSF設定はあるが、イメージとしては、小型戦車にヒトが乗っている、という捉え方で問題はない。ただ、物心ついたときからずっと、機械知性の国のヴァーチャル・リアリティの中で育てられてきているため、やや純朴な性質の者が多いかもしれない。
 あとは……「早く人間になりたい」とか、「自分の舌とノドで食べ物を味わってみたいよう」とかいうロールプレイもありか。

 騎体性能としては、アラガミ恐竜のような爆発的戦闘能力はない。しかし、恐竜に比べて多くの武装と装甲を搭載できるため、安定した戦力となる。もっとも大量に配備されているのはシンテツ兵なのだ。
 また、戦況に応じ、戦車型、飛行機型、潜水艦型などの「拡張筐体」に接続可能で、仲間を海上輸送したり、上空から敵を攻撃したりと、色々できるのも特徴。

 アラガミ師をはじめとする、恒星間戦略生物の遺伝子を受け継ぐ戦士は、胎児の段階で、男性は致命的遺伝子疾患をきたすことが多く、ことごとく女性ばかりである。
 男性にはそうした「龍魂」能力が無いため、共榮圏では、極端に女性優位な社会が構築された。もっとも、現在では、そうした遺伝子工学の知識は失われているため、女性には霊力があるとする「ヲナリ神信仰」で説明されてしまっているようだ。

 そんな中に在って、シンテツは、龍魂に依拠しない戦闘能力をもつ。そのため、三龍戦騎RPGでは珍しいことに、PCとして、男性や中年の人々も選択可能な種属となっている。
 まあ、ふつうの人間(女の子以外)を演じたいというプレイヤー諸氏には、このシンテツ兵がお薦めである。地味だが。
 上の絵は2005年2月18日、お絵かき掲示板にて発表。結局ルールブックにもこれが掲載された。

ヒグチ25型

 偵察用の小型種、ヒグチ25型。搭乗員は一例。ファーグニルの亡命者か? 2004.11.13、お絵かき掲示板にて発表。

 アラガミ師とともに、シンテツは、企画のごく初期段階から設定があった種属でもある。2000年ぐらいにはもう考えられていたのではないかな。そのころは、フチコマや、メタルスラッグ的な、普通の小型戦車のイメージだった。作品構造としては、アラガミ師が怪獣なのだから、科学特捜隊のようなメカ系PCも欲しい、という意図だったとおもう。

 しかし、04年以降の、製作本格化にしたがって、深刻な問題が生起した。

 すなわち、わたしや弟はかなり怪獣・竜マニアであったため、ただのメカであるシンテツに対して冷淡だったのである。わたしは実在の軍用メカも好きだが、シンテツは普通の戦車とは違う虫っぽい外観なので、これならファーグニル軍の普通の戦車のほうがいいや、となってしまう。

 このため、設定やデザインに少しでもつまづくと、「もうシンテツいらなくね?」「あっ俺もそう思った」「てか恐竜の方がカコイイ(・∀・)!!」などと大戸屋での企画会議で盛り上がることもしばしばであった。

 とくに05年の夏コミ前には、今回はもうメンドくさいからサプリメントで後で気が向いたら載せよう、という「秘術・サプリ流し」などという妖術も考案され、シンテツは、なんどもサプリ流しの対象となりかかった。

 しかしそのたびに、射爆場BBSなどでシンテツ兵について「ちょwwwおまwwww恐竜だけじゃ普通のヒトに演技しにくいじゃん」というような趣旨で、熱心なかきこみをされた倭克氏の活躍により、まぁなんとか、初版ルールブックにシンテツが掲載されたという経緯がある。悪の博士氏も他種属に比べて疎遠にしていた様子はなかったし。
 創作活動において、制作者がやる気がない場合、周囲の熱意が大事であるということがよく分かるエピソードであろう(他人事か)。

 あとまあ、拡張筐体のほうが、かなり日本陸軍やドイツ軍っぽい正統派メカとなっていて、これを装備することで、いわば第二次大戦メカのコスプレ? ができるわけで。これを考案してからは、清水三毛の創作意欲も高まっていったようである。
 ルール的にほとんど制約がなく、筐体をレンタルしてくれる店はまるでガソリンスタンドのように共榮圏の各所にあるため、積極的にゲーム中で活用していける。特に、陸上のトモガミばかりだった場合、輸送船タイプの拡張筐体を利用しないと海を渡れない、という事態は多い。
 泳いでわたってもいいのだが、メガロドンやリオプレウロドンに襲われる可能性は否定できまい(笑)。

 下図は、重シンテツ・ナカノ62型試案。SFによくある、甲殻類型重陸戦メカのイメージ。
 もう少し細部は上図二種のように変更されるかも。2004年11月6日、お絵かきBBSにて掲載。ウケがよかった。
ナカノ62型シンテツ
 


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2005.11.6 掲載 (C)MIKE SHIMIZU