絹の産地八王子で生まれ育った弊社の扱っている糸の大部分は現在でも絹です。
絹はもちろん蚕の繭から取れる繊維ですが、詳しく見ると一種類ではありません

蚕の種類:
家蚕中国で野生にいたカイコガの種類から長い歴史のなかで人間が飼育・品種改良して作りあげてきた種類で、現在普通「蚕」といえばこの家蚕のことです。
野蚕:文字通り野生の蚕で、家蚕以外の絹が取れる蛾の仲間です。生息する地域により様々な種類がありますが、現在絹を取るために使われているのは、主にテンサン、サクサン、タサールサンです。どれも家蚕と比べると生産量は少なく日本で一般の人がこれらの蚕を使った製品を目にすることはほとんど無いと思います。

絹糸の種類:
生糸:蚕の繭を蒸気や湯でふやかして糸を引き出し、何粒かの繭の糸を引きそろえて(合糸)仮撚りを掛けながら長い糸として引き出したものを生糸と呼びます蚕の糸は一本一本は非常に細いので、通常生糸は細いものでも繭を7個ほど使って合糸しています。製糸工場では、繭から引き出した糸が切れると、現場の作業員の方が切れた一本ごとの糸をすばやく結び直していますが、我々の眼では、良く見えないほど一本の糸は細いものです。
紬糸:繭を一度潰して平たく伸ばし真綿にしてから摘み出すように糸に引き出したものを紬糸とよびます。生糸のように細く均質な糸では無く、味のある織物の素材になります。
絹紡糸:繭の糸を切って短い繊維としてからそれを紡いで長い糸にしたものを絹紡糸と呼びます。もともと傷などで生糸を引くことが出来ない繭を使って作る繊維です。生糸と比べ安価ですが、繊維としては引っ張る力に弱く、生糸のもつシャリ感や絹鳴りなどの特徴はありません。
玉糸:2匹の蚕が一緒になって繭を作った双子の繭から作った糸です。二匹の蚕の糸が解けずに絡み合った部分が生じて糸に節が出来るため、この糸で織物を織ると独特の変化が現れます。



染色

絹糸の色は基本的に白です。蚕の種類によっては繭に綺麗な色が着いているものもあります。しかし、この色は絹糸の繊維として使われるフィブリンではなく、その回りを取り巻いているセリシンという部分の色です。のセリシンは、通常織物にする途中の精練と呼ばれる工程で除去されるため、絹糸は白くなります。
絹は白色であるので、織物製品を作るためには染色の工程が必要になります。絹は他の繊維と比べ染まりやすいので各種の染料を使うことが出来ますが、一方染むらが出来やすく、また化学的に弱く絹独特の光沢や触感が損なわれやすいので絹の染色は大変デリケートは工程になります。
染色には、大きく分けて糸の状態で染める先染と、織り上がった織物を染める後染の二種類があります。
友禅染や江戸小紋などが後染の技法です。
各産地の伝統、時代の流行、によりますが、現在弊社のお客さまのほとんどが先染の織物を織っています。

弊社がお納めした絹糸が素晴らしい織物に仕上がりお客様に満足頂くため、絹の染色に定評のある染屋さんと密接に連絡を取って協力を頂いて居ります。そのうち代表的な会社をご紹介致します。是非各社のホームページを覘いて見てください。各社さんの染色にかけるこだわりがきっと伝わると思います。

   有限会社 角田染工
   小谷染工株式会社
   株式会社 山嘉精練

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