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活け
ものは魚のテクスチャーを優先に...
よく目にする「活け」という文字。活けものは新鮮!もちろんそうなのですが、活けとはいったいどういう状態のものなのか...。
魚の締め方には「野じめ」と「活きじめ」とがあります。水揚げして水氷や低温のところで自然死させるのを
「野じめ」
ピンピンと生きのよい魚の頭の近くの延髄に包丁を入れて即殺し、血を絞り抜くのを
「活きじめ」といいます。
なお同一条件で保存するなら、活きじめのほうが鮮度は長もちします。
魚介類は死後まもなく死後硬直といって一時的に筋肉が硬くなります。その後熟成に入り腐敗へと向かいます。
活けものとは活きじめし、死後硬直前の状態をいいます。刺身で「活き造り」がありますが、この身肉は硬く締まり、コリコリ
とした噛みごたえがあります。そのため刺身にするとき、厚身では弾力が強く食べにくいので薄造りにします。
しかし魚のおいしさを、舌触りや歯ごたえのことを考えに入れず、旨味の多い少ないという点から考えると、
本当の旨味は
死後硬直後の「熟成の過程」
においてペプチド、アミノ酸、イノシン酸という旨味成分が生成されます。同時に身肉もやや柔らかく
なります。
鮮度と歯ごたえ、弾力性といった魚のテクスチャーを楽しむ食べ方なら「活けもの」を。旨味を楽しみたいのなら、少しねかせて
熟成させたものを。なにも活けものだけがいいってわけじゃありません...。


の生態を知って美味しさを見極める...
鮭は河で生まれ、海で育つ魚です。
海の中、4〜5年で成魚となった鮭は、秋の産卵のために生まれた河まで戻ってきます。
そこで産卵をすませ、命を絶ちます。
このように秋に魚としてのピークを迎えるわけで、秋の鮭のことを、秋の味だからアキアジと呼びます。
そのアキアジ、すべてが美味しいとはかぎりません。
いちばん美味しいのは、まだ海の中にいるアキアジです。産卵のために栄養を十分に蓄えているから、
脂肪も十分あり、まさに秋の味となります。一方、すでに河川を上りはじめている鮭は体力を消耗し、
脂肪も少ない。また河口の鮭はすでに産卵体勢に入っていて、蓄えていた栄養が身から離れてしまっている。
身に旨味がなくなってしまっています。

と京都のつながり...
京都の夏の風物詩といえば、ハモ料理です。料亭ではハモが主役となります。
祗園祭りは、ハモ祭りと呼ばれるほどです。この季節の食材としては欠かせません。
このハモが京都でよく食べられるようになったのは、京都が内陸都市だったからでもあります。
海から遠い京都では、なかなか海の魚を手に入れることが出来ませんでした。
京都に着くまでに傷むため、魚といえば干物など塩蔵加工したもが運ばれていました。
しかしハモは生命力が大変強く、(昔、まだ徒歩が移動手段だったころ、南の海でとれたハモが京都に
届けられて、まだ生きていたといいます。)唯一新鮮な状態で届けられ、食することができたといいます。

が来ないと春が来た気がしない...
瀬戸内海では、産卵期の春4〜6月に産卵のためサワラが出現します。そのため「春を知る」魚とされています。
魚偏に春とあて、「鰆」サワラという字が作られたことからもわかります。しかし春が旬なのは瀬戸内海あたりで、
関東の場合、冬が旬となります。
関東では冬の1〜2月の産卵期前の脂の乗っているサワラは「寒鰆」と呼ばれ、珍重されています。
「サワラの刺身で皿なめた」という表現がありますが、これは寒鰆の口中でとろけるようなおいしさをたとえたものでしょう。
暖流に乗って広く回遊するので、場所により旬が違います。