25. LGBのDCCシステム(MTS)でHO用デコーダを使用するためのDCC線路電圧降下回路HOゲージやNゲージ用のDCC線路電圧はレンツのシステムでは16V、デジトラックスのシステムでは12Vですが、Gゲージ用のシステムではこれよりも高圧に設定されています。LGBのDCCシステム(MTC)の場合は20V以上あり、MTSのコマンドステーション(MTSではセントラルステーションと言います)は他社のシステムのように線路電圧を低く設定する機能がありませんので、使用する各種デコーダはLGB純正か互換性のある耐圧20V以上のものでないと焼損してしまうようです。
しかし、LGB純正や互換デコーダは高価な上に国内では手に入りにくく、なんとか日本国内でHO用などに販売されているデコーダが使えないかと、乏しい知識を総動員して、MTSのDCC線路電圧を降下させる回路を製作してみました。
もちろん、LGBのMTS車両はデジトラックスなど12Vの線路電圧で問題なくコントロールできることがわかっていますので、電圧を降下させてもなんら問題はありません。
回路は、シリコンダイオードの順方向電圧降下が約0.6Vになるということを利用して、図のようにダイオードを直列に並べただけの簡単なものです。ダイオード12個分で約7Vの電圧降下となるはずです。写真の作例は、2Aまで対応できる様1A整流用ダイオード計48個を基盤上に配置しています。
LGB純正の電源アダプターの規格は交流入力120V、交流出力20Vです。これを100V電源で使用しているため交流出力実測値は15.9Vになっており、コマンドステーションを通したDCC交流出力つまりDCC線路電圧は、通常のテスターの交流電圧測定モードで計測した場合21.8Vを示します(注:通常のテスターではDCC線路電圧は計測できないので正確な値ではありませんが、目安にはなると思われますので、以下、線路電圧についてはこの計測値を示します)。
コマンドステーションからのDCC交流出力に、自作した電圧降下回路を挿入すると、線路電圧は18.8Vとなりました。これはバックマンE-Z command DCC systemの線路電圧18.9Vとほぼ同じです。この電圧でLGBのMTS車両は走行、各ファンクションともに問題なく動作することを確認しました。
なお、電源アダプターとコマンドステーションの間に電圧降下回路を入れるとコマンドステーションへの供給電圧は12.9V、DCC線路電圧は13.3Vとなり、この電圧では正常にコントロールできませんでした。どうやらコマンドステーションへの供給電圧が低くなりすぎる事に問題がある様です。
とにかく、コマンドステーションからのDCC出力に自作の電圧降下回路を挟む事で、デジトラックス、レンツ、MRCなどの国内で普通に手に入るHO用のデコーダやサウンドデコーダ等を問題なく使用する事が出来るようになったのは、たいへんありがたい事です。
これでDCC(MTS)対応Gゲージ自作車両の製作の手が進みそうです。
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