で、インストラクションの図を参考に、ダイカストのシャーシを糸のこでぶったぎり、ギアは、病み上がりで模型屋へ行く体力もないし、ええい、めんどくさい、そのへんにころがってる汎用の白いプラギヤを使ってしまえということで、適当に真鍮板で軸受けを作り、むりやりシャーシフレーム内におさめてしまいました。

 もちろん駆動するのは後ろのユニットだけ。この際高望みはしない、走りゃいいんだ、走りゃ・・・・しかし、ぺらぺらの軸受けだもんなあ、どれくらい持つか心配。モーターはプロペラカーをつくろうと思って買っておいたマシマのカンモーター。プラのベースにエポキシで接着し、シャーシにネジ止めしました。

 それでもウェイトだけはと考えて、ストックしてあった釣り用のおもりをガスレンジで溶かしてボール紙でつくった枠に流し、めいっぱいウェイトを抱かせることにしました。

 集電は前ユニットからも行っています。前ユニットはけっこう抵抗が大きくてスムーズに車輪が回らないのでこれにも独立にウェイトを積みました。

 配線は壊れたオーディオタイマーからとったケーブルを使いました。ちょっと細いかもしれないなという気はしますが柔らかくて非常に使いやすいので気に入ってます。

 しっかし、毎度のことながら、ダイカスト部品もプラ部品もインジェクションのパーティングラインのずれが目立つこと目立つこと。ものによっちゃ0.5mm位は平気でずれとるもんなあ。湯口のあとも強烈だし、インストラクションにはそういうの、ちゃんとヤスって消してね、なんて書いてあって、さすがにそれはちょっと厚顔すぎるんじゃないか、とぶつぶつ文句を言いながらヤスリがけしましたが、せっかくのスーパーディテール?が台無しになったりして、アメリカ人はこういうのでほんとに満足しているのかなあ。

 ごしごしパーティングラインを消しているうちに、曲がっていたフロントデッキのステップを直そうとしてちょっと力を入れたらポキ。ハンダでつけようとしてもうまく行かない。このダイカストってのはくせ者ですね。けっきょく右のステップ無しのままほったらかしです。そのうち真鍮板ででもステップをつくってつけてやろう。


 上回りは、そのままではとてもナローには見えません。プロポーションが完全にスタンダードものですから。で、最初はサドルタンクだけ使ってあとは新製しようかと思いましたが、それではキットバッシングの精神が泣きます。

 というわけで、煙室とキャブを切り離し、煙室の腹に切れ目を入れて強引に直径を縮め、キャブはバンカーも切り離して位置を下げ、窓をヤスって大きくし、前妻板のみ新製して位置を変えてサイドタンクに接着。真鍮線の手すりとバンカーのステップを植え込んで、結果はご覧の通り一応はナローらしくなりました。

 ヘッドライトはパーツに入ってた角形を使うことにし、ベルはグラントの部品を使っています。もちろんアルコール炊きという設定ですから、バンカーの上に給油口(給アルコール口)をつけておきました。

 で、とりあえず、うわまわりをかぶせて走らせてみたら、車輪が一回転するごとに肩をゆらし、煙室が前ユニットの上でイヤイヤをするように右左にふれます。よくよく車輪を調べたら、すごいエキセン。輪心をタイヤに圧入するときにイヤな予感がしていたのですが、やっぱりです。これはさすがにどうしようもないので、前ユニットの動きを真鍮線のバネで制限してみましたが、あんまりうまくいかず、あきらめました。そういや、ビデオで見たサン・ホワン・セントラルのコンソリもかなり肩を揺らしていたよなあ。いいんだ、いいんだ、ナローなんだから。いやー、ナローやっててよかったなあ。

 音は、前進はかなりおとなしいのだけど、後進はばりばりとまるでギヤが引っかかっているようなすごい音。これは腕の問題ですからと、あっさりあきらめることにしました。

 塗装は、下回りはグンゼのメタルプライマーを吹いてからタミヤアクリルの黒艶消しを塗り、要所にグンゼの黒鉄色を塗って磨き出しました。タイヤとスライドバーは真鍮色が目立つので黒染めしましたが、すぐはげてきてしまい、真鍮色がのぞいています。上回りはグンゼのジャーマングレイを吹いたのですが黒一色で地味に見えて仕方がないのでキャブ、サドルタンクにタミヤアクリルのフィールドグレーを吹きました。アメリカ製のロコなんだからめいっぱいドレスアップもしてみたいのですが、やっぱり単純な組み合わせに落ち着いてしまいました。だって、めんどくさいんだもん。 レタリングがまだですのでウェザリングはしていません。

 ひいているタンクカーはこれもMDCのタンクカーの部品と台車から、ワークカーはバスウッドとプラシートで適当にでっち上げたものです。台車はMDCのHO用をそのまま使い、車輪押し込みでゲージを合わせてあります。いい加減の極地みたいな貨車たちですが、安い早い易しいの三拍子そろった工作はストレス解消にもってこいです。

 というわけで、我が蕗狩軽便鉄道、舞安野鉱山線の小編成が完成です。ティンバートレッスルのお立ち台も早く完成して、もっと絵になるディスプレイにしてやりたいのですが、時間も体力も嫁さんのご機嫌もなかなか思うようにはならないもので、趣味の道の厳しさを切々と感じる今日この頃であります。


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(c) Shozo Kitamura 1999