PTA入門 Q & A
はじめに
日本にはじめてPTAが誕生してから61年。以来、多くの親や教師たちがPTAに関わってきました。
その間、絶えることがなかったのは「PTAって何だろう」という問いです。
新しくPTA会員になった人や、はじめて委員・役員を引き受けた皆さんに、「PTA入門 Q & A」をお届けします。
⑳ 高校PTAで何が出来るのでしょうか?
⑲ 「周年行事」をPTAは どう考えたらよいのでしょうか?
⑱ 働く人が参加できる活動は?
⑰ 会員が自由にものがいえるPTAにするには?
⑯ PTA活動に、教師は、どう関わったらよいのでしょうか?
⑮ 学級PTAは何をするところですか?
⑭ PTA予算はどうあったらよいでしょうか?
⑬ 役員の選出はどうしたらよいですか?
⑫ 役員会の役割とはなんですか?
⑪ 厚生委員会とは何をするところですか?
⑩ 成人教育委員会とは何をするところですか?
⑨ 地区(校外)委員会とは何をするところですか?
⑧ 広報委員会とは何をするところですか?
⑦ 学年委員会とは何をするところですか?
⑥ 運営委員会とは何をするところですか?
⑤ 総会は何のためにあるのですか?
④ 良い規約とは?
③ PTAと父母会(保護者会)、後援会との違いは?
② PTAと学校との関係は?
① PTAとは何をするところですか?
① PTAとは何をするところですか?
PTAは、学校の付属機関ではありません。
PTAは、子どもたちが通う学校をよくしていくために、親と教師が協力する任意団体であり、自主団体です。
ところが、PTAは一般に○○小学校PTAとか、○○中学校PTAと呼ばれ、学校の付属機関のように考えられがちです。従って、学校長の依頼や意向にそって、会議や集会を開き、学校行事に参加し、学校施設・設備の改善のための奉仕活動や寄付活動を行うのがPTAだ、と思っている人が多いようです。
アメリカのPTAは○○町PTAとか、○○市PTAと呼ばれ、子どもの幸せのために社会環境をよくしていく市民活動をさかんに行い、学校や教育委員会や行政当局にどんどん意見や提案を出します。日本のPTAもアメリカを模範にして始まり、半世紀以上の歴史を経て、子どもの権利条約の時代に入っています。
今日のPTAには、①親と教師が教育問題について学習をする。②親と教師がおとなの教育責任を自覚し、市民同士の親睦と相互教育を深める。③家庭・学校・地域の教育環境を良くするためのボランティア活動をすすめる。④日本の将来、子どもの将来を切り拓く教育世論を呼び起こし、教育委員会や行政当局に働きかける。という四つの活動が期待されています。PTAの果たす役割は、ますます大きくなってきた、といえるのではないでしょうか。
② PTAと学校との関係は?
「学校あってのPTAだから」ということばをよく耳にさます。つまりPTAは学校のためにあるのだから、しっかり学校に尽くしてほしいということでしょう。
長い間多くのPTAでこうした考え方がまかり通って、先生たちを一段高いところに置いて、親たちはお金と労力をせっせと学校に奉仕してきました。
でも考えてみれば「子どもあっての学校」ですし、PTAは教師も含む団体ですから、当然学校につくす従属団体ではありません。
PTAとは文字通り、P(親)とT(教師)がいっしょになって、子どものために学び、活動をし、運動をする団体です。
しかしPTAができた当時は、社会全体が貧しかったためにPTAは財政支援に奔走していました。その習慣で今もすっかり後援団体のようになっているPTAも多いようです。
でも今の日本は「豊かな国」になったのですから、きっぱり後援はやめて本来の姿に戻りましょう。
PとTが対等で平等に、そして子どもが学校でお世話になるから義務でお手伝いを、という発想ではなく、PとTがいっしょになって自由に活動できる、権利を行使する団体として活用したいものです。
③ PTAと父母会(保護者会)、後援会との違いは?
この3つの会は「中身が同じで名称だけが異なる」と思っている人が多いようですが、まったく別の組織です。
PTAは父母と教師がそれぞれの立場にとらわれることなく、1会員として自由・対等に子どもの教育環境を整えるために学びあい活動します。会合等はPTAが主催し、必用な時に開くことができます。
父母会(保護者会)は学校(先生)が主催するもので、教師は教師の立場で、親は親の立場で参加することが多いようです。話し合いというよりも、先生から学校での子どもたちの様子を聞いたり、家庭でのしつけや教育について注意や依頼をされたりします。
父母の側はあくまでも受身です。
学校によってはPTAを「保護者会」と呼んでいる場合もあります。活動内容や規約や委員・役員選出の有無でPTAなのか、保護者会なのかを区別していきましょう。
後援会は主に経済的援助をするために、父母と地域住民で作られた組織です。
PTAが結成された当初、PTAは本来の目的に加えて、学校後援団体としての役割も果たしてきました。現在もその体質を引きずり後援会を作っている学校があるようです。
経済的援助や後援会が必要なのかどうか、見直すときがきているのではないでしょうか。
④ 良い規約とは?
良い規約とは民主的な規約ということです。
民主的な規約とは、どんなものなのでしょうか。PTAは自主独立の任意団体ですから
ⅰ他のいかなるものの支配、統制、干渉をうけてはならないこと。
ⅱ入退会の自由を保障すること。
ⅲ平等の原則が、規約全体に貫かれていること。校長も教頭も一会員で権利は平等です。
ⅳ特定の政党活動、宗教活動そして、営利活動の禁止の原則です。
目的を実現していこうとした時に、PTAは政治と密接に関係します。政治(行政)には大いに関わりたいものですが政党活動とは違うことをかっきりと認識しておきましょう。
これからは、親の教育参加への道や活動をすすめる時に子どもの意見表明権を保障していくことも規約にうたっていくことを考えてもよいのではないでしょうか。
良い規約に恵まれたからといって、必ずしも良いPTA活動がなされているわけではありません。会員の意識が大切です。
PTA規約とは、PTAの憲法のようなものです。PTAの運営や活動は、規約にてらしてなされるのが原則です。しかし規約は絶対的なものではありませんから、改正が必要なときは十分検討をした上で、手続きを踏まえてなされるべきです。規約にふりまわされるのではなく、真の子どもの幸せを実現していくための、みんなの約束事として活用してください。
⑤ 総会は何のためにあるのですか?
PTAは、会員が運営・活動する任意団体です。そのために活動報告・決算報告・監査報告・活動計画案・予算案・役員の選出、そしてその他の重要議題を審議決定したり、会員の意見・要望を出し合う大切な場が総会です。
総会には定期総会と臨時総会があります。
定期総会は年度初めと年度末の二回は必要です。年一回の総会では、前年度の報告や役員の選出、新年度の提案を同時に行います。そのために本来新しい役員・委員がつくるべき新年度の活動計画案や予算案を、旧役員・委員がつくるという矛盾が生まれます。
臨時総会は、次の定期総会までに総会の議決が必要な時や、広く会員の声を聴いて審議すべきことがある場合に開催します。開催の手続きは規約に規定されています。
PTA規約には「総会は本会の最高議決機関である」とされています。
PTAが民主的に運営・活動するためにも総会成立の定足数は、規約の中でしっかりと規定すべきです。また委任状を認めているPTAもありますが、委任状に頼らずに会員の出席をもって成立することが大切です。
⑥ 運営委員会とは何をするところですか?
PTA活動の基本的な方針を決定する場が「PTA総会」なら、その具体化について論議する場が「運営委員会」です。
「PTAの決議機関は総会」「運営委員会は執行機関」「役員会は代表・事務局機関」というのが一般的PTAの役割分担です。
ところが、役員、各委員会委員長・副委員長、学級や学年の代表、それに学校長も出席という構成。そして、毎月1回程度という開催で、しかも傍聴者のいない閉ざされた会議。
こんな実態から、総会を軽視する、運営委員会の「議決機関化」現象が起こりがちです。また、役員会(とりわけ会長)が決定権を持っているかのように暴走しても、それをチェックできない運営委員会は形だけのものとなります。いずれも、運営委員会の逸脱行為であり、PTAをだめにしていく原因となります。
運営委員会は、PTAの要として会員の総意に基づいた活動を進めるためにはどうしたらいいかを最大の課題として、また、会員が生き生きと参加したくなるためにはどんな工夫が必要か、知恵を出しあい、合意を形成する場として期待されています。
また、運営委員会が「傍聴の自由」を保障し、開かれた運営を行うことは重要です。それは、民主的で創造的な活動をめざす運営委員会の努力を知らせるだけでなく、チェックしてもらうための、大切な条件です。
⑦ 学年委員会とは何をするところですか?
学年委員は、通常各学級1~2名選出され、学級代表をかねている場合が多いようです。
その活動内容は、委員の構成によって異なってきます。1つはクラスの枠を取り払った各学年ごとの委員会。もう1つは更に学年の枠をなくし、全学年で活動する委員会です。双方とも学級PTAでの意見を持ち寄り、学年委員会に反映させることに変わりはありません。
前者の場合は同じ学年の集まりですから、当然、抱える問題や話題にも共通することが多くなってきます。先生方にとっても同様でしょうから、学年独自のテーマをもって、話し合いや学習会を開きます。
後者の場合は、低学年から高学年までの代表の集まりですから、PTAや子育てに関わった期間が異なります。
学年によって関心をもつものも異なりますから、全体で活動するというよりも、むしろそれぞれの経験や実践の交流が主になります。
また、各学級からでなく学年委員会の代表が、運営委員会に出ているPTAは、学級PTAの声を活動に反映させるためにも、学年委員会は定期的に開くことが望まれます。
⑧ 広報委員会とは何をするところですか?
広報委員会はPTA活動を会員全体に知らせたり、会員の意見交換・交流の場としてのPTA新聞(広報誌)を作る委員会です。
委員を選出する時、文章が書ける人や、イラストや写真の技術を持っている人を、と思いがちですがそんなことはありません。PTAの会員ならば誰にでもできる委員会です。
と言いながらも、PTA新聞を作るには、次のようなポイントを押さえていきましょう。
1) PTAがPTA新聞を発行しますが、編集は広報委員会が行います。従って編集の責任は委員会にありますから、会長に伺いをたてたり、校長の許可を受ける必要はありません。
2) 内容はPTAの活動を知らせることが中心になります。また委員会がテーマを設けて取材をしたり、座談会を開いたり、原稿募集をすることもあります。
3) 学校や子どものことを記事にする時には、それらをPTAの視点で捉えていきましょう。
4) レイアウトは読みやすく、親しみやすくなるように、工夫しあっていきましょう。
広報委員会は単に委員会だけの活動にとどまらず、学級や専門委員会などのPTAすべての活動を把握できる委員会でもあります。
PTA活動が停滞している場合には、活動の分析をしたり、会員の声を広く集めるなどして、PTA活動の活性化に役立てていきましょう。
⑨ 地区(校外)委員会とは何をするところですか?
子どもたちが育つ場は、学校と家庭だけではありません。学校や家庭の外でも子どもたちが生き生きと生活ができるように、地域の環境を整備することを目的のとする委員会です。
地域で何か起こった場合には、その地域に住んでいる人が最も把握しやすく、また切実に感じているはずですから、委員の選出母体は他の委員会と異なり“地域”になります。
委員会の活動としては、いろいろなことが考えられます。地域内の横断歩道や信号機・ミラーなどの位置の確認や、危険な場所の有無を点検するのも良いでしょうし、必要ならば地域での子どもの様子を話し合うことがあっても良いでしょう。
また、子どもたちは地域に住んでいる人たちとも日常的に関わっています。PTA会員以外の人たちとの懇談会を開いたり、児童館のように地域の子どもたちとかかわって活動をしているところとタイアップすることも考えられます。
地域の青少年育成委員会などとも一緒に活動することもありますが、これらの活動が子どもたちを監視することになってはいけませんし、どんな時にもPTAが主体となって活動することが大切です。往々にして熱心に活動しているPTAほど陥りやすい盲点です。
⑩ 成人教育委員会とは何をするところですか?
PTAによっては文化部(委員会)、教養部、文化教養部などと呼ばれています。名称はさまざまですが、この委員会の役割は「学習と文化活動の推進役をする」ことです。
「子どもの幸せな成長」のために、親や教師が「かしこい親、かしこい教師」になることが必要です。そのためには子どもたちが学校や地域や家庭でどんな生活をしているのか、その背景にはどんな問題が生じているのかを学習することが大切です。
さらに子どものまわりだけでなく幅広い範囲で学びあい、社会の問題にまで気づいていく活動をすすめる役目も持っています。
具体的には講演会、映画会、懇談会、読書会など数多くの活動があげられます。その中で何よりも大切なことは、子どもたちの一番身近なところにいる親や教師が活動を通じて学びあい、子どもたちにとって良い環境の一つになることができるかどうかです。
そして、それらを学年やクラス、親や教師の枠を取り払ったPTA全体の共通認識にしていきたいものです。この積み重ねがPTAの文化となり、子どもたちにとっても良い教育環境づくりにつながっていくのではないでしょうか。
活動の成果がすぐ現れるとは限りません。しかし、地道な成人教育委員会の活動が、PTAのことを学ぶきっかけを作り、PTA活動を支えていることは事実です。
⑪ 厚生委員会とは何をするところですか?
私たちを取り巻く環境はますます複雑となり、人々の生活に大きな影響を及ぼしています。子どもたちが通う学校も例外ではありません。学校によって抱える問題は異なるでしょうが「子どもたちの心と身体の健康を守る」ために活動する委員会です。
学校給食に関する活動を例にあげてみると、食材や洗剤の安全性はどうなのか、食器の使いやすさや素材に問題はないのだろうか。つくりかたが自校方式なのかセンターなのか。PTAの目で学校給食を見直すことがあっても良いでしょう。
実際に試食会や講演会、見学会を開いて学習し、食器の改善や合成洗剤の廃止を実現させたPTAがあります。
また幹線道路に近いPTAでは、車の排気ガスによる子どもたちへの影響を調査し、高速道路の出入口のオープンにストップをかけたこともあります。
いろいろな活動が考えられるでしょうが、この委員会の特徴は、活動が直接、子どもたちや先生方の学校生活にかかわりをもっていることです。
時には学校や行政に対して要望や要求を出すことも必要です。
「学校で決まっていることだから、どうにもならない」とか「言っても無駄よ」などと考えずに、常に「子どもたちにとってどうあったらよいのか」を基本において活動していきたいものです。
⑫ 役員会の役割とはなんですか?
会長はPTAの代表です。代表の意味を個人的に名誉や権威があると思う人もいるようですが、そうではありません。会員の意見や要望を聞き、活動に反映させる努力をする役割があります。
具体的役割は、規約に定められている総会と運営委員会を開くことがあげられます。他に「会長はすべての会合に出席し、意見を述べることができます」と規定しているPTAもありますが、その場合には、会長の発言が各委員会の自主性を妨げることにならないようにしましょう。
また実際にあってはならないことですが、学校管理職(校長・副校長など)からPTAの目的に反する要求や、自主性を損なう介入があった場合には、それに立ち向かいPTAの主体性を護る責任があります。
副会長は会長を補佐します。会長が不在のときには、その代理もつとめます。
書記はPTAの総会や運営委員会の議事の記録・保管を役目とし、これらの開催通知も出します。
会計はPTAのすべての収入・支出を記録し管理します。総会では会計監査委員の監査をうけた決算報告をします。
役員会は総会や運営委員会を開くための準備をします。議題の整理や役割の分担をすることはもちろん大切ですが、役員同士の意見交換・意思の疎通の場にもしていきましょう。
⑬ 役員の選出はどうしたらよいですか?
役員の選出方法は、PTAが学校の御用団体になるか、あるいは子どもの側に立って学校教育にモノを申していくPTAになるか、その方向性が決まってくるといっても過言ではありませので、重要な役割を担っています。
会員の意思を反映したPTAにするには、会員の意思を反映した役員が選出されなければなりません。それにはどんな方法があるでしょうか。あるPTAの例を挙げてみましょう。
クラス、学年ごとに話し合いで候補者を1名以上選び、年度末総会で選挙をおこない、出席者の投票で役員を決めます。この方法では学級ごとの話し合いの段階が1番大変ですが、みんなが参加することでPTAに対する意識も高まり、また役員になってからも日常的に会員の意見をきくのが当たり前になり、民主的な活動になるでしょう。
総会が年に1度のPTAでは、選挙管理委員会が全会員に学級、学年から選出された候補者を記した選挙公報を配り、投票によって決めます。
今でも推薦委員会、指名委員会、選考委員会などといわれる方式のPTAは多数あります。最悪なのは現役員や学校管理職の入った指名委員会で、学校の意向を受けた委員が候補者の了解をとりつけに歩くのです。このような現状の推薦委員会方式でも、投票によって会員から推薦を受けるなどで、少しでもよい方法にすることはできます。
いずれの場合も会員一人ひとりのPTAに対する意識のもち方にかかっています。
⑭ PTA予算はどうあったらよいでしょうか?
「予算」は、組織運営・活動の裏付けとなるものですから、みんなで話し合って作ることが大切です。「予算」はそのPTAがいかに民主的に運営されているかのバロメーターです。
誰が予算原案を作るのか。
まず各学級、学年、各委員会、役員会で本年度の活動計画案を立て、それに伴う予算を出します。
その各界の代表で予算委員会を開き、各会から出された予算を検討し、予算原案を出します。
「会員」の意見はいつ聴くか。
予算原案は運営委員会で検討し、さらに各学級で広く会員の声を聴きます。出された意見、要望は運営委員会に持ち帰り、必要に応じて修正し、予算案を作ります。
最終的に予算の決定をするのは総会ですが、もちろん、そこでも意見を述べることはできます。
予算案はいつ作るか。
総会までに作ります。新しい委員、役員の声が反映されるように、年一回の総会のPTAは総会の回数、時期を見直してみましょう。
☆ PTA会費は学校を後援するためには使えません。法律でも禁止されています。
学校予算が足りない場合には、学校予算の増額を要求する運動をすることこそがPTAの活動といえるでしょう。
⑮ 学級PTAは何をするところですか?
PTAは、親と教師が子どもの問題について学習したり、おとなの教育責任を果たしていくために活動をしていくところです。このことを一番身近なところで実践するところが、学級PTAです。
学級PTAには、すべての会員が関わっていますから、各委員の選出もここからです。子どもの問題などで、悩みや不安があるという人がいた時には、学級PTAを開いて、仲間と話し合って、いい知恵を出し合いたいものです。
子育ての情報交換の場であると共に、子どもの置かれている教育環境や社会状況を、どうとらえ、どのように考えていったらよいのかを学習する場にするのもよいでしょう。
会員の要望があれば、すぐにでも学級PTAは開催することができる、小回りのきくところです。気負わず、肩の力を抜いて活動していきましょう。
学級PTAの会員である、親や教師が、それぞれの違いを認め、お互いを尊重しあいながらの学級PTAができていけるならば、子どもたちも、より豊かな学級づくりができると思います。
⑯ PTA活動に、教師は、どう関わったらよいのでしょうか
PTAは、自主団体ですから、親も教師も主体的に関わる自覚をもつことが大切です。
特に教師会員は、何はともあれ総会には出席してもらいたいし、各種委員会にも所属し会合に出席して、主体的に関わってほしいですね。それには教師の出席できる時間を工夫し、まちがっても、平日の午前中には開かないことです。
そして、教師はひとりの人間として親と対等な立場で活動することです。目の前にいる子どもたちが、何を望んでいるかを踏まえたうえで、親と教師がお互いに学習しあいながら知恵を出し合って、大人の教育責任を果たしていくことが大切ではないでしょうか。
また委員会活動をしている教師は、教師会員たちが、PTA活動を理解し、協力するように働きかけることも、とても大切です。
親は、教師は、子どもに対して、してはいけないことをしてしまい、しなければいけないことをしていない、ということがあるのではないでしょうか。そのことをざっくばらんに点検することも、PTAの大切な仕事です。
そしてまた、PTA活動も、同じように点検していくことが、親、教師に要求されていることだと思います。
⑰ 会員が自由にものがいえるPTAにするには?
下駄箱PTA(会議が終わると皆、雄弁になる)ということがあります。これをどう見ますか。「PTAはものが言えないところ」と見ますか。「みんなこんなに言いたいことを持っている」と見ますか。
「自由にものが言える」というのは「心を開いて聴き、受け止める人がいる」ということ。互いに相手を尊重し、耳を傾ける「対話」は、自分が変わる可能性を秘めたものです。
今、あなたがPTAの役員や委員の一人であれば、やはり責任は大きいといえるでしょう。総会、その他の会員の声を聴く場で、会員をお客さまにして、“無事”に済ませることをよしとするか、会員を巻き込んだ生き生きPTAをめざすかです。もし、「無関心で非協力的な会員」を望まないならば、今、私たちのPTAでは何が問題になっているのか、そしてどのような論議がなされているのかをPTA新聞や運営委員会だよりなどで、つねにオープンにしてください。会員には知る権利ばかりでなく、共に考える責任もあるはずです。「会員の声」をバックにしたPTA活動は、パワフルです。また、あなたが一会員で「ものが言えない」と思っているなら、やっぱり「言うしかない」のです。多くのPTAの先輩にも、初めて皆の前で発言した、足のふるえた“あの時”がありました。「ものを言う」ことで「ものが言えるPTA」にしていったのです。ただし、諦めないことと、仲間づくりを忘れないで!
⑱ 働く人が参加できる活動は?
最近は減ってきていますが、まだまだ「子育ては母親が・・・・」という現実があります。
しかし、子どもの権利条約にもあるように、子どもの養育には父母に共同の責任があります。
ですから、PTAには父親も母親も、働いている人もいない人も、積極的に関わっていくことが大切です。とは言ってもまだまだ物理的な条件が整っていないのが現状です。
従来の活動にとらわれることなく、PTA活動のぜい肉を取り除き、時間帯や曜日を工夫して、誰もが参加できるようにしていきましょう。
委員や役員になってPTAにかかわることだけが、PTA活動とはいえません。PTA活動の基盤であり、子どもの教育に直接影響がある学級PTAに、一会員として参加するのもPTAを支える大切な活動です。
また、PTAの最高議決機関である総会に出席して、PTA活動の全体を知ったり、解らないことを質問するのも、会員の責任といえるでしょう。
働いている人は仕事と同じように、子育ても大切なものと認識し、時間をやりくりしてPTA活動に参加していきましょう。
職場のボランティア休暇をPTAにも利用できるように働きかけていきましょう。
⑲ 「周年行事」をPTAは どう考えたらよいのでしょうか?
「周年行事」とは、学校の創立記念を祝っておこなう行事のことです。この行事は学校や同窓会が主催することが多く、PTAは学校予算で計上できない行事や祝宴の費用を負担しているのが現状のようです。
そのためにバザーや廃品回収を行い、収益金を周年行事の費用に当てているPTAもありますが、PTA本来の目的や活動を考えると、それらの活動や費用の負担はPTAがすべきことではありません。
周年行事が学校にとっての1つの節目とするならば、当然PTAにとっても大切な1つの節目となります。
経費の負担ということではあっても学校がPTAに積極的にアプローチしてくることが考えられます。PTA会員(特にT)にPTAを知ってもらうきっかけにしていきましょう。
会員の声を反映させ、みんなで共有できる「PTAの周年行事」を考えてみましょう。
たとえば、「PTAハンドブック」や「しおり」を作って配布するのも良いでしょうし、PTA活動再生の契機となるようなイベントをおこなうのも1つの方法です。
学校やPTAの歴史を振り返って、過去に学び、PTAの原点を問い直す。こんな「PTAの周年行事」があっても良いのではないでしょうか。
⑳ 高校PTAで何が出来るのでしょうか?
高校PTAで何ができるのかと考えたとき、一言でいえば、会則から逸脱しない限り『何でもできる』はずなのです。なぜならば ①活動の担い手である親たちの中には少なくとも小・中のときよりは、PTA活動の積み重ねがあり、経験があるはずですから、幅広い活動を考えることができるのではないでしょうか。 ②生徒数が小・中の時よりかなり多いと思いますので、当然会費収入が多く予算も執りやすいのではないでしょうか。 ③学校側の介入が小・中の時より少ないのではないでしょうか。以上のようなことから、『何でもできる』はずです。但しその気になればですが。
ある都立高校では次のようなことをしてきました。
[父母と教師の話し合う会]
学年の枠を取り払い、親と教師が話し合います。テーマは「校風について」「喫煙・飲酒について」「進路について」等々、その年度の委員の人たちが話し合って決めます。
[文化祭への参加]
「アウシュビッツパネル展」「チェルノブイリ原発事故実録映画の上映会」[長崎原爆被害者の描いた絵展と講演会]「子どもの権利条約に関するシンポジウム・講演会、そしてアンケート調査の実施」
他に[日の丸君が代の学習会][戦争体験記の文集発行]等々
高校のPTAでは生徒会とも大いに交流し、その時々の社会の動きに合わせ、またほどなく有権者になる子どもたちのことも考え、共に学習しながら活動したいものです。
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